京都のピカソ、祐島貢さんの個展のお話。

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ここ数年、この時期はミツグピカソさんこと祐島貢さんの個展に出かけることが愉しみでした。
祐島さんのことを知ったのは3年前の新聞記事。がんの闘病を続けながらも、シャーペン1本で描かれるという世界に触れてみたいと足を運んだのがきっかけでした。
シャーペンなので絵はモノクロですが、微細に描きこまれた世界が様々な想いや色を持って強く迫ってきます。1つひとつの筆致に命を感じ、個展に行ったときはじっと見入っていました。ピカソさんは今期の個展終了後に来期の予約をして行かれるとのことで、見終わった後は、また来年を愉しみに私たちも頑張って生きようと力をもらっていました。
私たちの結婚10周年は、当時の結婚写真をもとにピカソさんにオリジナル作品を描いていただき、我が家の宝物になりました。
父ががんになった2014年は、ピカソさんと父が重なり、祈りの想いで絵を見上げる自分がいました。

今年いただいた個展の案内に今回が最後とあり、行間から察するものがありました。
会場に置いてあった新聞記事によると今年2月に旅立たれたこと…。でも、これが最後であっても作品はずっと生きていて、私たちの中では遺作展ではありませんでした。
私と同い年の長女さんともお話ができ、短いけれど濃い時間を、たくさんの命と想いがつまった絵に囲まれて過ごすことができました。

個展は9月30日まで、京阪七条東入ルの集酉楽サカタニさんで催されています。
最近の新聞記事はこちらです。

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