疎水つれづれ。

最近、夕暮れになると、ふるさとの段々の田んぼの中を抜けて山に上がっていく道をよく思い出します。駄菓子屋さんの50円くじであてたキーホルダーを指にはめ、山の麓の商店街で買うてもらったコロッケを頬ばりながら、母と一緒に山道を歩いて帰っていました。
いつもの道と思っていた道も、年を重ねるごとにセピア色になっていくのを感じる今日この頃です。

今の私にとって、慣れ親しんだ道のひとつは、疎水沿いの道。
鴨川、高野川、賀茂川、白川、琵琶湖疎水…京都には水が似合う場所がたくさんあり、住んでみたい場所もいろいろあります。
写真は鴨川運河の一部。京阪鴨東線沿いなので、電車が使えて軽く一杯飲める場所もある道です。そして、春は桜に夢中になっているうちに、だいぶ遠くまで来てしまう道でもあります。京の水縁は桜の名所が付き物ですね。
夕暮れどき、洗面器を持って銭湯に向かうおじいちゃん、「ほな、またなぁ」「あんたもあんじょうなぁ」と言い交わし、シルバーカーを押して帰るおばあちゃんたち、桜並木を見渡せる階段で話がつきない学生さんたち、川面を飛び交うこうもり…お馴染みの夕暮れの風景です。

今は季節もよく、今度、夫と一緒に休みをとって、この琵琶湖疎水をたどる旅を考えています。行ける日を楽しみに、また来週からも頑張ろうと思います。

(追記)
伏見稲荷神社の参道(左下の写真)です。
昔、京都市内一円を市電が走っていた頃、伏見稲荷神社に向かう「稲荷線」が走っていました。その終点、稲荷駅が右下の写真の広場。その敷石の下、草が生えている部分に当時の軌道の一部がほんの少し、顔をのぞかせています。軌道を直にふれながら、今の風景に昔の市電を重ねてみると、ちょっと時間旅行をしている気分になれますよ♪
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