うちで深夜食堂のお話。

最近は休みがあまりとれない日々で、私も夫も、うちに帰ったらまず布団に転がって熟睡するか、ほぇ~~っとしながらしばらく雑談することがほとんどです。本当はすぐにご飯の支度をし、お風呂を済ませられたらええんですが、全然身体が動きません。
そんな私たちの晩御飯はだいたい夜中0時か1時過ぎ。深夜食堂化しています。最近作ったもので幸せな気持ちになったのが写真のご飯です。

まずは、スンドュブ仕立て雑炊。キムチのもと、味噌、出汁とみりん少々をベースにしたスープに、お野菜の切れ端や冷やご飯を入れてぐつぐつゆっくり炊きます。お野菜の切れ端は、大根やにんじんのしっぽや、白菜やキャベツの芯など何でもええです。(ほかしてしまいがちですが意識して取っておくと、結構な量に。お野菜が枯渇、値段が炎上しているときに役立ちます。)ご飯がふっくらしてきたら、たっぷりお葱を加えて、仕上げにごま油少しと溶き卵。卵がふんわかとろぉり半熟になった頃が食べごろです。ちょっと寒さを覚えるようになった晩、はふはふ頬張ると目を細めてしばらく動きが停止してしまいます。

次は鶏ハム雑炊。(鶏ハムについてはこちらの記事をご参照ください)最近は「即席鶏ハム」が定番です。むね肉1枚をビニール袋に入れて、黒糖:お塩=大さじ2/3 : 1/3くらいを適当にふりかけ、もみ込んだものを30分くらい置いてから使います。沸騰したお湯にむね肉を入れて10分、中火で炊いたら火をとめて、鍋を毛布でくるんで布団の中で30分ほど寝かせます。(布団もあったこうなって一石二鳥♪)
鶏ハムを作ったお鍋からスープを取って冷やご飯を炊きます。野菜の切れ端の他に、新たに白菜やお葱も加えたら雑炊の完成です。
最後に鶏ハムをさいたんを雑炊の上にのせて柚子胡椒を添え、熱々の鶏ハムスープをかけて食べるんが最高です。

そして最後は鯛そうめん。昨晩、冷凍庫の底から安いときに買うておいた鯛まるごと1匹を発掘し、ほくほくした気持ちで作りました。作り方はとても簡単。鯛は両面にお酒をふりかけておき、そのまま沸騰したお湯で約30分ほどひたすら湯がきます。次に鯛を取り出し、身をむしります。(夫はそばでじーっと、熱々のおこぼれの身を待っているのがいつもの光景。特に目の下の身がお気に入り。)
身をゆがいていたお湯は鯛100%の貴重なだし汁。丁寧にこして、白だしやめんつゆで味を調整し、そうめんやお茶漬けのだしとして活用します。鯛の旨味がきいたお汁にそうめんを入れ、上に鯛の身をほぐしたんを乗せて食べれば、体も心もあったまります。

寒暖差がきつい今日この頃ですが、あったかいもんをお腹いっぱい食べてのりきっていきたいもんですね。

実家での断捨離のお話。

dsc_0436a連休は田舎で肉体労働に明け暮れ、今週は筋肉痛週間。看取りを覚悟した敬太郎さん(実家犬)と、パニックだった母の状態が少し持ち直したのが救いです。
とはいえ、犬のほうは散歩に行きたいとは言わなくなり、今は1日2回だけ家の前で外の空気を吸う程度。これから、じわじわと看取り期に入っていかはるのかなぁといった感じです。

ただ、母親の心身のストレスは他にもいろいろあり、それらを軽減すべく帰省中は朝から晩まで便利屋稼業に明け暮れました。
田舎の家は、捨てることを知らなかった祖父母の代からの膨大な家財やガラクタ・ゴミがかなりあります。祖父母亡き後、私の両親が頑張って処分をしたはったんですが、それでもまだ多くのモノに目線が遠くなります。これら負の遺産を母と一緒に整理・処分していかねばといった感じです。

今回の帰省の大きなイベントは、祖父が畑に立てた小屋の中の物を全部出し、分別しゴミとして出せる状態にすること。作業開始後、腐敗したガラクタや大型ゴミ、産業廃棄物がこれでもかと出てくる出てくる…。
汚い写真で恐縮ですが、こんなにモノを出しても小屋にはまだ冷蔵庫などの大物が残っています。全て自力で処分場に運ぶのは到底できへんし、かと言って大量のゴミの山を畑に放置することもできません。そこで、業者さんの軽トラ積み放題プランを利用し、一部引き取ってもらいました。即日対応で出張料もかかり、計30000円。あとは11月の連休で片をつけます。

家のモノをすっきり断捨離するには合計いくらするんやろう…またもや目線が遠くなりますが、しゃあないんですよねぇ。連休をねらって帰省し、自力で処分場に持ち込みつつ、業者さんをスポット的に利用していくつもり。
断捨離が済むまで、祖父母の墓参りは当分する気にはなれへん私です。

実家ごとつれづれ…。

この3連休は中日だけがオフやったんですが、実家の母の精神状態が急降下。急遽帰省しています。今は新幹線のデッキで、倦怠感と眠気と寒気に耐える修行中です。

遠方の実家には母と犬と金魚2匹がいます。
犬の名前は敬太郎さん。亡き祖父と父が新聞の「犬あげます」欄を見てもらってきて、15年が経ちました。

お年柄、弱ってきてたんですが、昨日6時前、母のパニック電話がありました。敬太郎さん、午前中は立てずにぐったり。夜は少し持ち直したようですが。

長煩いせずぽっくり平穏死が一番ですが、もし介護や看取りケアが必要となったとき、どうしよう。
針のようなことも丸太にして心配し、パニックになる母が単独で看取りケアは無理やなあ…。
でも仕事休めへんし、その都度電話が来るのもかなんなあ…。
と悩み、職場近くの動物クリニックに相談に行きました。

獣医さんと話すのは生まれてはじめて。
その先生、めっちゃ親身に話を聴いてくださり、小一時間にわたってアドバイスをくれはりました。

一番は母が私以外にすがれる人や場所があること。とりあえず、帰省したら周囲の動物病院をあたるつもりです。
奥の手は、先生のクリニック内のホスピスでターミナルケアを受けること。そして私が毎日通って様子を見る。そして「犬を自力で連れて来れない場合は僕が迎えに行きましょう」とのこと。
上記は本当に最終手段ですが、お守りをもらったことで、私も気持ちに余裕を持って母に接することができそうです。

【公開】最近のお部屋とピアノのお話。

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自他ともに認めるミニマリストの私ですが、先月、大きな買い物をしてしまいました。
お部屋の写真にあるピアノです。椅子やピアノを置くヘッドホン、その他附属品、送料込みで38900円。清水の舞台から飛び降りて骨折する勢いですが、これはもう一生懸命働くしかないです。
でも「純粋に自分のためだけ」に贅沢するのって、人生の中であまりないような気がするので、とても嬉しいです。

私が死ぬまでしておきたいことの一つが、習い事。特に小3~中3までしていたピアノを再開したいと思っていました。
介護が必要だった祖父母、がんで闘病した父が逝き、今は母という爆弾を抱えていますが、ちょっと落ち着いたこの時期を逃してはいけない!と教室探しから始めました。幸い、自宅から徒歩5分以内でレッスンをされている先生がいはって、たまたま枠もあったので、通い始めることができました♪

ちなみにレッスン代は1時間×月2回で8000円。どこから捻出するん?という感じですが、自分のお小遣い全てを投じて何とかします。(ちょっと手に汗かいていますが)ゆくゆくは月1回のレッスンでもええかなぁと思いますが、少なくともここ半年間は月2回のペースで行くつもり。
夫のリクエストは『戦場のメリークリスマス』。クリスマスまでに弾けるようになることが目標です☆

京都のピカソ、祐島貢さんの個展のお話。

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ここ数年、この時期はミツグピカソさんこと祐島貢さんの個展に出かけることが愉しみでした。
祐島さんのことを知ったのは3年前の新聞記事。がんの闘病を続けながらも、シャーペン1本で描かれるという世界に触れてみたいと足を運んだのがきっかけでした。
シャーペンなので絵はモノクロですが、微細に描きこまれた世界が様々な想いや色を持って強く迫ってきます。1つひとつの筆致に命を感じ、個展に行ったときはじっと見入っていました。ピカソさんは今期の個展終了後に来期の予約をして行かれるとのことで、見終わった後は、また来年を愉しみに私たちも頑張って生きようと力をもらっていました。
私たちの結婚10周年は、当時の結婚写真をもとにピカソさんにオリジナル作品を描いていただき、我が家の宝物になりました。
父ががんになった2014年は、ピカソさんと父が重なり、祈りの想いで絵を見上げる自分がいました。

今年いただいた個展の案内に今回が最後とあり、行間から察するものがありました。
会場に置いてあった新聞記事によると今年2月に旅立たれたこと…。でも、これが最後であっても作品はずっと生きていて、私たちの中では遺作展ではありませんでした。
私と同い年の長女さんともお話ができ、短いけれど濃い時間を、たくさんの命と想いがつまった絵に囲まれて過ごすことができました。

個展は9月30日まで、京阪七条東入ルの集酉楽サカタニさんで催されています。
最近の新聞記事はこちらです。